小川 未明 は、小説家・児童文学作家 「日本のアンデルセン」「日本児童文学の父」と呼ばれ、 「児童文学界の三種の神器」と評された。
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小川 未明 (おがわ みめい、1882年(明治15年)4月7日 - 1961年(昭和36年)5月11日)は、小説家・児童文学作家。本名は小川 健作(おがわ けんさく)。
「日本のアンデルセン」「日本児童文学の父」と呼ばれ、浜田広介と坪田譲治と並んで
「児童文学界の三種の神器」と評された。娘の岡上鈴江も児童文学者。
。1946年(昭和21年)に創立された日本児童文学者協会の初代会長を務め、1951年(昭和26年)に日本芸術院賞を受賞、文化功労者に選定され、1953年(昭和28年)には日本芸術院会員に推挙された。
本文内容見本
2 白い影
小川未明
夏《なつ》の日《ひ》のことでありました。汽車《きしゃ》の運転手《うんてんしゅ》は、広《ひろ》い野原《のはら》の中《なか》にさしかかりますと、白《しろ》い着物《きもの》を着《き》た男《おとこ》が、のそりのそりと線路《せんろ》の中《なか》を歩《ある》いているのを認《みと》めました。
このあたりには人家《じんか》もまれであって、右《みぎ》を見《み》ても左《ひだり》を見《み》ても、草《くさ》の葉《は》がきらきらと、さながらぬれてでもいるように、日《ひ》の光《ひかり》に照《て》らされて光《ひか》っていました。また、遠近《おちこち》にこんもりとした林《はやし》や森《もり》などが、緑色《みどりいろ》のまりを転《ころ》がしたようにおちついていて、せみの声《こえ》が聞《き》こえていました。
白《しろ》い男《おとこ》を見《み》ると、運転手《うんてんしゅ》は、ハッと思《おも》って、あわただしく警笛《けいてき》を鳴《な》らしました。なぜなら、汽車《きしゃ》がちょうど全速力《ぜんそくりょく》を出《だ》して走《はし》っていたからであります。
しかし、白《しろ》い男《おとこ》は平気《へいき》で、やはり線路《せんろ》の内側《うちがわ》を歩《ある》いていました。もうすこし早《はや》く、これを見《み》つけたら、こんなに運転手《うんてんしゅ》は、あわてることもなかったのでしょうけれど、このあたりはめったに人《ひと》の通《とお》るところでなし、安心《あんしん》をして、彼《かれ》は前方《ぜんぽう》に見《み》える遠《とお》い国境《こっきょう》の山影《やまかげ》などをながめて、その山《やま》の頂《いただき》に飛《と》んでいる雲《くも》のあたりに空想《くうそう》を走《はし》らせていたのであります。
白《しろ》い影《かげ》は、もう、二十 間《けん》――十 間《けん》――すぐ目《め》の前《まえ》に迫《せま》りました。運転手《うんてんしゅ》は大急《おおいそ》ぎで進行《しんこう》をしている汽車《きしゃ》を止《と》めました。その反動《はんどう》で、どうしたはずみにか、列車《れっしゃ》は大脱線《だいだっせん》をしてしまいました。おりよく、それが貨車《かしゃ》であったからたいした負傷者《ふしょうしゃ》はなかったけれど、貨車《かしゃ》は幾台《いくだい》となく壊《こわ》れて、田《た》の中《なか》に埋《う》まったり、堤防《ていぼう》の上《うえ》に転覆《てんぷく》したりして、たいへんな騒《さわ》ぎになりました。
運転手《うんてんしゅ》は、負傷《ふしょう》をしました。そして、うめきながら、白《しろ》い着物《きもの》を着《き》た大男《おおおとこ》をひき殺《ころ》したと告《つ》げました。
代表作品
書を愛して書を持たず
白い影
真坊と和尚さま
水盤の王さま
すいれんは咲いたが
過ぎた春の記憶
絶望より生ずる文芸
草木の暗示から
空晴れて
太陽とかわず
谷にうたう女
名作速読朗読文庫vol.536小川 未明全集10読上機能付きProfessional版
名作VOL 件数 作家 作品名 カテゴリー/文字数/文字量
536 1 小川 未明 書を愛して書を持たず 随筆 3377 中
536 2 小川 未明 白い影 小説 10239 大
536 3 小川 未明 白い門のある家 随筆 3808 中
536 4 小川 未明 しろくまの 子 小説 599 小
536 5 小川 未明 白すみれとしいの木 小説 3919 中
536 6 小川 未明 真吉とお母さん 小説 5664 中
536 7 小川 未明 新童話論 随筆 3084 中
536 8 小川 未明 しんぱくの話 小説 4785 中
536 9 小川 未明 真坊と和尚さま 小説 3024 中
536 10 小川 未明 水盤の王さま 小説 3170 中
536 11 小川 未明 すいれんは咲いたが 小説 3235 中
536 12 小川 未明 過ぎた春の記憶 随筆 5894 中
536 13 小川 未明 鈴が鳴る 小説 282 小
536 14 小川 未明 脊の低いとがった男 小説 3450 中
536 15 小川 未明 絶望より生ずる文芸 随筆 2096 小
536 16 小川 未明 草木の暗示から 随筆 2669 小
536 17 小川 未明 空色の着物をきた子供 小説 3529 中
536 18 小川 未明 空晴れて 小説 6251 大
536 19 小川 未明 太陽とかわず 小説 4690 中
536 20 小川 未明 谷にうたう女 小説 4968 中
合計冊数 20 合計文字数 78733
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