小川 未明 は、小説家・児童文学作家 「日本のアンデルセン」「日本児童文学の父」と呼ばれ、「児童文学界の三種の神器」と評された。
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小川 未明 (おがわ みめい、1882年(明治15年)4月7日 - 1961年(昭和36年)5月11日)は、小説家・児童文学作家。本名は小川 健作(おがわ けんさく)。
「日本のアンデルセン」「日本児童文学の父」と呼ばれ、浜田広介と坪田譲治と並んで
「児童文学界の三種の神器」と評された。娘の岡上鈴江も児童文学者。
。1946年(昭和21年)に創立された日本児童文学者協会の初代会長を務め、1951年(昭和26年)に日本芸術院賞を受賞、文化功労者に選定され、1953年(昭和28年)には日本芸術院会員に推挙された。
本文内容見本
1 山の上の木と雲の話
小川未明
山《やま》の上《うえ》に、一 本《ぽん》の木《き》が立《た》っていました。木《き》はまだこの世《よ》の中《なか》に生《う》まれてきてから、なにも見《み》たことがありません。そんなに高《たか》い山《やま》ですから、人間《にんげん》も登《のぼ》ってくることもなければ、めったに獣物《けもの》も上《のぼ》ってくるようなこともなかったのです。
ただ、毎日《まいにち》聞《き》くものは、風《かぜ》の音《おと》ばかりでありました。木《き》はべつに話《はなし》をするものもなければ、また心《こころ》をなぐさめてくれるものもなく、朝《あさ》から夜《よる》まで、さびしくその山《やま》の上《うえ》に立《た》っていました。同《おな》じ木《き》でも、にぎやかな都会《とかい》の中《なか》にある公園《こうえん》にあったならば、毎日《まいにち》、いろいろなものを見《み》、またいろいろな音《おと》を聞《き》いたでありましょう。しかし、この木《き》はそんなことがなかったのであります。
夜《よる》になると、遠《とお》くで獣物《けもの》のほえる声《こえ》と、永久《えいきゅう》に黙《だま》って冷《つめ》たく輝《かがや》く星《ほし》の光《ひかり》と、いずこへともなく駆《か》けてゆく、無情《むじょう》の風《かぜ》の音《おと》を聞《き》いたばかりであります。
しかし、この木《き》にただ一 度《ど》忘《わす》れがたい思《おも》い出《で》があるのでありました。それは、ある年《とし》の夏《なつ》の夕暮《ゆうぐ》れ方《がた》のことであります。あんなに美《うつく》しい雲《くも》を見《み》たことがありません。その雲《くも》は、じつに美《うつく》しい雲《くも》でした。
代表作品
山の上の木と雲の話
闇
やんま
夕暮の窓より
夕焼け物語
雪だるま
雪の上のおじいさん
雪の国と太郎
百合の花
善いことをした喜び
酔っぱらい星
ラスキンの言葉
猟師と薬屋の話
ろうそくと貝がら
名作速読朗読文庫vol.543小川 未明全集17読上機能付きProfessional版
名作VOL 件数 作家 作品名 カテゴリー/文字数/文字量
543 1 小川 未明 山の上の木と雲の話 小説 4105 中
543 2 小川 未明 闇 小説 146 小
543 3 小川 未明 やんま 小説 2419 小
543 4 小川 未明 夕暮の窓より 小説 2000 小
543 5 小川 未明 夕焼け物語 小説 5365 中
543 6 小川 未明 幽霊船 小説 5907 中
543 7 小川 未明 雪だるま 小説 3450 中
543 8 小川 未明 雪の上のおじいさん 小説 9589 大
543 9 小川 未明 雪の国と太郎 小説 5761 中
543 10 小川 未明 百合の花 小説 4378 中
543 11 小川 未明 善いことをした喜び 小説 3986 中
543 12 小川 未明 酔っぱらい星 小説 6350 大
543 13 小川 未明 世の中のこと 小説 2820 小
543 14 小川 未明 読むうちに思ったこと 小説 2298 小
543 15 小川 未明 夜の喜び 小説 1945 小
543 16 小川 未明 読んできかせる場合 随筆 1968 小
543 17 小川 未明 ラスキンの言葉 小説 1074 小
543 18 小川 未明 猟師と薬屋の話 小説 5414 中
543 19 小川 未明 ろうそくと貝がら 小説 3878 中
543 20 小川 未明 老婆 小説 6134 大
543 21 小川 未明 若き姿の文芸 随筆 1522 小
543 22 小川 未明 忘れられたる感情 随筆 1487 小
543 23 小川 未明 私は姉さん思い出す 随筆 267 小
543 24 小川 未明 笑わない娘 小説 6161 大
543 25 小川 未明 笑わなかった少年 小説 4268 中
合計冊数 25 合計文字数 92692
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